先日の下山中、岩場の下り坂でズルッと足元が滑って、思わずヒヤッとしました。使っているのはキャラバンの登山靴C1_02Sで、買ってからちょうど5年くらいです。よく見るとソールの溝がだいぶ浅くなっていて、地面を噛む感覚が明らかに前より弱くなっています。「これ、そろそろソール張り替えのタイミングか」と、下山してから真剣に調べ始めました。
ソールだけ減って、アッパーはまだ元気という悩み
登山靴は本体(アッパー)とソールが別構造になっていることが多く、革やゴアテックスの部分がまだしっかりしているのに、地面に接するゴムのソールだけがすり減って寿命を迎える、というケースがよくあります。うちの靴もまさにこれで、見た目はまだそんなに傷んでいないのに、下り坂の岩場だと明らかにグリップが甘くなっているのを感じました。
濡れた岩・落ち葉・砂利の上でソールの溝が浅いと踏ん張りが効かず、スリップのリスクが上がります。正直、装備の中でもかなり地味ですが、命に関わる部分だと思います。ザックや帽子と違って「見た目」では劣化がわかりにくいので、定期的に溝の深さをチェックする習慣がないと、私のように滑ってから気づくことになります。
ソール全体を買い替えずに「張り替え」という選択肢
ここで初めて知ったのですが、ソールだけがダメになった登山靴は、丸ごと買い替えなくても「リソール(ソール張り替え)」という修理で、アッパーはそのまま使い続けられます。キャラバンは自社のリペアールームでソール張り替えに対応していて、直営店への持ち込みか、自宅から直接郵送しての依頼ができるそうです。
調べた範囲だと、修理のお預かり期間はだいたい4〜6週間が目安で、登山シーズン中はさらに延びる可能性もあるようです。張り替えに使われるソールは、登山靴のリペアでは定番のビブラムソールが中心とのこと。料金は商品到着後の見積りになりますが、リペア価格が税込1万円以上なら送料と代引き手数料が無料になる、という案内がありました。もうひとつ地味に重要なのが、ソール張り替え後はゴアテックスの防水性能そのものが保証対象外になる点です。「直したら新品同様」と思い込まない方がよさそうです。
張り替えの目安は「溝の深さ」と「滑る感覚」
いつ張り替えるべきかの明確な基準があるわけではありません。ただ、今回自分で体感して分かったのは、①溝が浅くなって地面を噛む感覚が弱くなる、②下り坂や岩場で明らかに滑りやすくなる、③アッパーとソールの継ぎ目が浮いてくる、あたりが分かりやすいサインだということです。うちの靴は①と②が当てはまっていたので、そろそろ本気で検討すべき段階なのだと思います。
登山靴のインソールを交換した話を以前書いたときも似たようなことを感じましたが、登山靴は「履ければOK」で使い続けがちな装備なので、こういう地味な劣化には意外と気づきにくいものです。
張り替えと新品、値段だけで見るとそこまで差がない
ここで一度、冷静に値段を比べてみました。私が履いているキャラバンのC1_02Sは、公式サイトの価格が20,900円です。通販ではセールで1万円台前半〜後半くらいまで下がっていることも多いです。一方でソール張り替えの費用は、モデルにもよりますが1万円台前半〜1万5千円ほどが相場のようです。つまり張り替えても、セール中の新品とほとんど変わらない出費がかかる計算で、しかも4〜6週間の待ち時間と、ゴアテックス防水保証の対象外というデメリットまで背負うことになります。単純な損得だけで見たら、「多少高くても新品を買った方がいいのでは」という考えにも十分な理があると思います。
うちの登山靴は自分にとって初めての一足で、思い出はそれなりにあります。ただ、名前をつけて大事にするほどの強い愛着があるかというと、そこまでではありません。キャラバンとメレルの登山靴を両方使って分かった違いを書いたときも似たようなことを考えましたが、道具に強い思い入れがあるなら、張り替えて長く使う価値は十分にあります。逆に私のように「思い出はあるけど愛着はそこそこ」くらいの温度感なら、待ち時間や保証のことを考えると、次はいさぎよく新品に買い替えるのも現実的な答えだと思います。40代になっても優柔不断なのは相変わらずですが、今回ばかりは数字を並べたら答えが見えた気がします。
登山靴選びそのもので悩んでいる人は登山靴の選び方【初心者Q&A】も参考にどうぞ。ソールの溝、みなさんの登山靴もそろそろチェックしてみてください。
