暖かくなってきたし前回の北横岳から1ヶ月も間が空いてしまったので、リハビリもかねて写真を撮りながらお手軽登山で絶景を楽しみたい。
ということで、富士山で有名な竜ヶ岳(山梨県)に登ってきました。登山道はしっかりと整備されており、山行時間も比較的短いので、われわれのような初心者にもピッタリです。チンタラ登っても大丈夫な安心感は何ものにも変え難い。
楽なだけで景色が物足りないとつまらないものですが、そこはさすがの「山梨100名山」で、山頂からのみならず登山道からも雄大な富士山を拝み倒せます。
結局、写真を撮りたいという目的がありながら、蓋を開けると全然撮っていないというありさまでしたが、素晴らしい富士づくしの山でした。
都内からも約2時間ぐらいで、駐車場も充実していて非常にアクセスもしやすいです。
存分に富士山を満喫できる山
今回は石仏を経由して頂上を目指す「石仏ルート」で富士山を楽しみながらのんびりと登頂して、帰りは湖畔側からキャンプ場に戻るショートカットコースをチョイスしたのですが、「湖畔ルート」が地味すぎてかなりしんどかったので、下りも富士山づくしの「石仏ルート」にしておくべきでした。
へっぽこ登山には景観のよさは外せない要素なので、地味な修行道が続くと心が折れがちです。
次回は石仏のピストンで富士山を見ながら下山しようと心に刻みました。
- 富士山が満喫できる(「石仏ルート」は稜線から何回も拝める)
- 初心者にも優しい整備された登山道
- 無料駐車場が充実してる
- エリア:山梨県
- 標高:1,485 m
- 時期:4月下旬
- 山行時間:4:30(休憩含む)
- 総距離:5.4 km(上り:599 m、下り:579 m)
- 難易度:
登山者用駐車場→石仏コース→竜ヶ岳→湖畔コース→登山者用駐車場
キャンパーたちを横目に出発
本栖湖キャンプ場の登山者用駐車場。だだっ広くて100台ぐらいは停められそうですね。無料なのがありがたい。
キャンプ場が営業している時期は、本栖湖キャンプ場を通って登山道に向かうことができます。キャンパーたちもチラホラ。登山道への途中に非常に清掃の行き届いたトイレがありました。
トイレは登山道に入ってしまうと山頂含めて途中にもないので、先にいっておきましょう。
登山道へは誘導の立て札もしっかりあるので本来は迷うことはないのですが、なぜか僕たちはボーッとしていたようで登山道への入り口を完全にスルーしてました。出発したばかりというのに、なんたる所業。本栖湖スポーツセンターの方向へ戻っておりました。あぶないあぶない。入り口でよかったです。
「石仏コース」で雄大な富士山を感じる
久しぶりに木々の中を歩くと、ゆっくりと開放されていくのがよくわかります。ザックは重くとも気持ちは軽く。
さっそく木々でフレーミングされた富士山にご対面です。登山早々にちょっとしたご褒美があるのが嬉しいですね。
「石仏ルート」は登山道がちゃんと整備されているので、危険な箇所は全くなさそう。足元もしっかりと踏み固められていて十分な広さもあって歩きやすい。
こんな感じのイージーロードだと、ついついローカットシューズで軽快に歩いてみたくなる願望にかられますが、体力ない人間がやると登りはいいとして、帰りに疲れて足を捻ったりするんだろうな……。もうちょい体幹を鍛えてから足元のUL化にも挑戦したい。
ダラダラと1時間ぐらい歩くと東屋が見えてきます。
本丸の竜ヶ岳もあともちょい。ゴールがしっかりと見えているのがよい。あともう少し頑張ろうではないかという気になる。
ちょっとかすみがかってますが、東屋からもばっちり富士山を拝めます。気温も上がってきたせいで2人共に汗でボトボトです。今日は2人で1L+お湯だったのですが、さすがにお湯は飲みたくないので、もうちょっと水を持ってきてもよかったです。
ここには「石仏コース」の由来となっている石仏が祀られているそうのですが、暑すぎてボーッとしていて、見るどころか探すことすら忘れてました。ずっと写真には残しておこうと思っていたのに完全に暑さのせい。
上を見上げるとヤマザクラもきれい。東屋より手前の中腹まではいろんな花が咲いていた記憶があるのですが、名前がわからないせいで路傍のエキストになってしまうのが悲しい。
ヤマザクラをチラ見して、振り返ると富士山。とりあえず疲れると一旦振り返って富士山パワーを注入して疲れをごまかすスタイルで進みます。このあたりで妻は晩ごはん&朝ごはんをあまり食べてなかったためシャリバテ気味に。一回バテちゃうと後から食べてもあんまり意味がなそうなので、低山とはいえしっかりと食べておかないとダメですね。
東屋を過ぎると開放的な笹ロードがつづら折りで連綿と続きます。やや単調な道ですが、足元も踏み固められていて、適度に柔らかくザレ場もなので足と膝にはかなり楽。ふわふわとはいわないまでも柔らかい感じです。で、振り返るといつものドデカ富士山。
無慈悲なニセピークなども一切なく、つづら折りの笹ロードを登っていくとそのまま山頂です。
竜ヶ岳(1,485m)に登頂
ありがとう「山梨百名山」、竜ヶ岳山頂に登頂。
山頂は芝生になっていて、ベンチやテーブルもあるので、みんなのんびりランチをしていたり、ゴロゴロしたりで牧歌的な雰囲気です。とりあえず我々もカップラーメンを食べて休憩です。最近はもっぱら山専ボトルにお湯を入れてまかなっているので、PRIMUSのP-153ウルトラバーナーの出番がめっきりないのが悲しい。
あまり時間のかからない山であれば朝イチで山専ボトルに熱湯をいれておけば、ラーメンぐらいは十分に食べられますね。
山頂からはもちろん富士山が気持ちいいぐらいんみばっちりと見えるので、ここはとりあえず思考停止で日の丸構図で一枚。
360度ぐるっと開けているので、富士山の対面には南アルプスや八ヶ岳なども見える絶景具合です。
富士山は途中もずっと見えているので、むしろ南アルプスの山々が綺麗に見えるのことが気持ちいい。そんなせっかくの景色なのになぜか南アルプス側に向けては写真に撮っていないという意味不明な状態です。
下りはショートカット。本栖湖「湖畔ルート」から下山
下りは本栖湖方面から降りる「湖畔ルート」です。
直線的なショートカットコースなので1時間ぐらいでサクサクっと降りることができるのですが、一言でいって地味すぎて風景も変わらずあまりおもしろくありませんでした。むしろめちゃつらい…..。
景色を期待するなら登ってきた「石仏コース」を素直にピストンしたほうがよさそうです。なんてったって「石仏コース」には富士山がありますから。
地味ながらも、本栖湖がチラチラ見えてくると「おっ本栖湖! 青い!」となってちょっとテンションがあがるのですが、基本的に9割ぐらいは林道に入ってしまい、同じような景色なのでまた意気消沈みたいな感じで降りることになります。
そこそこの急登なので、つま先とふくらはぎがしんどいです。あまり変化がないのでどのあたりを歩いていて、あとどれぐらいなのか今ひとつピンとこない感じ。
こっちから登って来る人は少ないのでしょうか。たまに上りの方とすれ違うのですが、皆さんもれなく辛そうでした。急登で景色も変わらないとちょっと辛いですよね。トレーニングにはよさそうですが、体力が心配な我々がこっちから登ってたらたぶん相当嫌になってたと思います。
つま先とふくらはぎにしんどいさを抱えながら無事下山。ここからキャンプ場まで歩きます。当初ヤマレコで設定したコースから外れてしまってバンバン警告をあがって焦りました。コース軌跡が中途半端なところで終わってるのはそれが原因です。
おつかれ山。キャンプ場の売店で命の水を補給です。ものすごく汗をかいた後のコカ・コーラはなんでこれほどまでにものすごくうまいのだろう。CMのキャッチコピー「コトバにならないおいしさ」をカラダで感じます。
普段コーラはめったに飲みませんが、登山の後は間違いなくコーラ欠乏症です。ファンタでもキリンレモンでもなくコカ・コーラ。百歩譲ってペプシコーラですが、とりあえずコーラがうまい。
駐車場にもどる途中で本栖湖を一望できるので、散歩してもよかったのですが、今日は暑さでへばっていたのでそのまますんなり駐車場に向かいました。
初心者でも登りやすく富士山が楽しめる
竜ヶ岳は山頂からの眺めももちろん素晴らしく、稜線から眺める富士山もとても持ちが良いので、富士山を間近でダイナミックに楽しみたいのであれば本当におすすめの山です。
道は整備されていて歩きやすいし、アップダウンもほぼないので、のんびり楽しめて、初心者でも非常に登りやすい山だと思います。富士山だけでなく南アルプスの雄大な山々を一望できるので、登ったあとの達成感もばっちり。
僕たち夫婦は「湖畔ルート」で帰りの心がパキパキと折れかけていたので、絶景をずっと楽しみたい人は「湖畔コース」を使わずに下りも石仏コースで降りてくるほうがいいかもしれません。
全体的に歩きやすいので、冬季シーズンにダイヤモンド富士を目指すのも面白そうだし、春から秋であれば大げさな装備も必要ないのでもっとULな装備でも楽しめそうです。