本記事にはPR(アフィリエイト広告)を含みます。
登山を始めたばかりの頃、「レイヤリング」という言葉自体は聞いたことがあっても、結局どう重ねればいいのか分からず戸惑った経験はありませんか?この記事では、登山の服装を考えるときの基本になる「4層の考え方」を整理しつつ、実際にわたしが使っているアイテムを、層ごとに詳しい記事へのリンクとあわせて紹介します。
登山の服装はなぜ「重ね着」が基本なの?
登山中は、登りで汗をかいたと思ったら、休憩中や山頂で急に体が冷える、という寒暖差に常にさらされます。1枚の厚い服で対応しようとすると、暑いときは脱ぐしかなく、寒いときはそれ以上着られません。
そこで登山では、役割の違う服を重ねて着る「レイヤリング」という考え方が基本になっています。それぞれの層に役割を持たせることで、こまめに着脱しながら体温を細かく調整できるようになります。
汗冷えって何がそんなに怖いの?
登山を続けていて実感するのが、見た目の汗染み以上に「汗冷え」が怖いということです。汗が蒸発するときに体の熱を奪っていくため、汗をかいたまま風に当たると、休憩しているだけでもどんどん体が冷えていきます。
このあたりの実体験は、以前の記事で詳しく書きました。
→ 汗染みより怖いのは「汗冷え」。夏の登山ベースレイヤーの選び方
綿(コットン)の服がNGと言われるのはなぜ?
登山の服選びでよく言われるのが「綿(コットン)はNG」というルールです。綿は水分を吸うと乾きにくく、濡れたままの状態が続きやすい素材だからです。濡れた綿は肌の熱をどんどん奪ってしまうため、汗冷えを一気に悪化させてしまいます。
普段着の感覚でTシャツやトレーナーを着ていくと、この汗冷えの原因になりやすいので注意が必要です。登山用のウェアは、化繊やメリノウールなど、濡れても乾きやすい素材が基本になっています。
登り始めは、あえて薄着がいい理由
レイヤリングでもう一つ大事にしているのが、「登り始めは薄着でスタートする」ということです。
出発の時点で寒いと、つい上着を1枚多く着込みたくなるのですが、これをやると歩き出してすぐに体が温まって暑くなり、結局早い段階で脱ぐことになります。脱いだ服はザックにしまうことになるので、この着脱の手間が地味に面倒ですし、休憩のたびに立ち止まる回数も増えてしまいます。
なので、多少「今ちょっと寒いかな」と感じるくらいの薄着で登り始めるようにしています。歩いているうちにすぐ体が温まってちょうどよくなりますし、そのぶん脱ぎ着の回数も減らせます。逆に、休憩や山頂で立ち止まるときは、体が一気に冷えるので、すぐにミドルレイヤーやアウターを羽織れるようにしておくと安心です。
4つの層は、それぞれ何のためにあるの?
レイヤリングは、大きく分けて「ドライレイヤー・ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー(シェル)」の役割で考えると分かりやすいです。
ドライレイヤー・ベースレイヤー(肌に一番近い層)
汗を肌から離して素早く乾かす、レイヤリングの土台になる層です。わたしは普段、ミレーの「ドライナミックメッシュ」を1枚目に着て、冬はその上にワークマンのメリノウールを重ねる、という組み合わせにしています。素材選びの詳しい理由は、こちらの記事にまとめています。
→ 汗染みより怖いのは「汗冷え」。夏の登山ベースレイヤーの選び方
→ 冬の登山ベースレイヤーはワークマンのメリノウールで十分な理由
ミドルレイヤー(保温を担う中間着)
体温を保ちつつ、汗の湿気も逃がす層です。フリースと化繊インサレーションの2種類が主流ですが、わたしは基本的に「フリース派」で、モンベルのシャミースジャケットなどを愛用しています。フリースと化繊インサレーションの違いは、こちらで詳しく比較しています。
→ フリース+レインウェアで防寒。コスパ重視のミドルレイヤー術
アウターレイヤー(風雨を防ぐ一番外側の層)
雨風を防ぎ、衣服内の湿気だけを外に逃がす、一番外側の層です。わたしは普段使いにミレーの「ティフォン50000」、より本格的な山行にはノースフェイスの「クライムライトジャケット」を使い分けています。それぞれの使用感は、こちらの記事にまとめました。
→ ミレー ティフォン50000、夏はストレッチ・冬はウォームで使い分け
→ ワークマンから買い替え ミレー ティフォン50000レビュー
→ 3年愛用中。ノースフェイス クライムライトジャケットが優秀な理由
初心者はどの層から揃えればいい?
4層まとめて一気に揃えようとすると、費用もかさんで大変です。優先順位をつけるなら、まず揃えたいのは「アウターレイヤー(レインウェア)」だと感じています。
山の雨や風は体温を一気に奪うため、防水性のあるアウターがないと、汗冷えどころか本格的な体調不良につながりかねません。逆に、ドライレイヤーやミドルレイヤーは、最初は普段着の延長のような化繊シャツやフリースでもある程度代用できます。まずはアウターを固めて、あとは実際に登りながら「暑い」「寒い」を体感して少しずつ買い足していく、というのがわたしなりのやり方です。
季節によって重ね方はどう変わる?
夏場はドライレイヤー+ベースレイヤーの薄手構成が中心ですが、紅葉シーズンから冬にかけては、ミドルレイヤーの厚みや枚数を調整していくことになります。紅葉登山のレイヤリングについては、こちらの記事でも触れています。
→ 初心者でも安心の紅葉登山コース|天狗岳・御在所岳・蓼科山レポート
まとめ
- 登山の服装は、役割の違う服を重ねる「レイヤリング」が基本
- 汗をかいたまま冷えると「汗冷え」になりやすいため、綿(コットン)は避け、化繊やメリノウールを選ぶ
- 登り始めはあえて薄着でスタートすると、脱ぎ着の手間が減って歩行のペースも乱れにくい
- レイヤリングは「ドライ・ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」の3つの役割で考えると分かりやすい
- 各層の具体的な選び方・愛用アイテムは、それぞれの詳しい記事にまとめている
レイヤリングは、最初はややこしく感じるかもしれませんが、役割さえ分かってしまえば、あとは自分の使う季節や山に合わせて微調整していくだけです。この記事を入り口に、気になる層の記事もあわせて読んでみてください。

